休養こそナースの義務

看護師の仕事は多岐に渡ります。その全ての仕事を一人の看護師で行うのは至難の業です。

規模の小さな診療所であれば、医師一人看護師一人といったところもありますが、
それでさえ医師と看護師の共同作業になるのですから、厳密には看護師一人で仕事をしているわけではありません。

入院設備のある大きな病院になると、その状況は顕著です。
たった一人の患者さんであっても、容態によっては複数の看護師がケアにあたります。
それは、24時間365日変わりはありません。看護師の仕事がいかに忙しいかが良くわかります。
とはいえ、同じ看護師がずっと同じ患者さんについているというわけにはいきません。看護師も人間なのですから休息が必要です。
そこで、患者さんにたいして常に十分な看護を行うために、複数の看護師でチームを組んで看護を行います。
これがチームナーシングです。

一口にチームナーシングと行っても、患者さんの状況や症状によって行うべき看護方式はそれぞれ違います。
また、患者さんによっては複数の診療科にかかる必要がある場合もあるので、
他の診療科に渡る広範囲なチーム編成が行われる場合があります。

チームナーシングは、何も最近言われていることではありません。
その方式には先人たちの知恵があますところなく取り入れられています。
それぞれの方法にそれぞれの症例に適したものがあり、その中でどの方式を選択するかは、
病棟の診療科の種類や病床数、患者さんに対する治療方針など、様々な視点から選択されます。

ベテラン看護師になると、他部署との連携や調整役を担うので、患者さま・スタッフ・病院全体に広い視野が必要となります。
だから、休日はしっかりと自分だけの時間で自分らしく過ごすことが、ある意味、義務だったりします。
多くのナースは、ちゃんと休めなかった!と言いながら連休から復帰。
温泉につかって、お湯の神様?と言われるくらいに浸ってしまおうと思います。